テレワーク時代の脆弱性診断とは?リモート環境で高まるセキュリティリスクと対策

2024年7月26日(金)2025年12月24日(水)
テレワーク・リモートワークが当たり前になった今、「オフィスと同じ感覚で運用していて大丈夫だろうか」と不安になる方も多いのではないでしょうか?

実際、働く場所が分散すると、端末やネットワークの管理が難しくなり、見えにくい弱点(脆弱性)が生まれやすくなります。

この記事では、テレワーク環境で起きやすいセキュリティリスクを整理し、脆弱性診断で何を確認し、どう対策につなげるべきかを分かりやすく解説します。

脆弱性診断の基本(種類・進め方)を先に押さえたい方は「脆弱性診断とは?企業が今すぐ始めるべきセキュリティ対策を解説」をご覧ください。

テレワーク普及で変わったセキュリティリスク

テレワークでは「人が社内にいる」ことを前提にした守り方が通用しにくくなります。
まずはオフィス中心の環境と比べて、どこが変わり、どんなリスクが増えたのかを整理しましょう。

社外ネットワーク利用が前提になったリスク

社内LANの場合はネットワーク境界(ゲートウェイ)でアクセス制御や監視をしやすいですが、テレワークでは自宅回線・モバイル回線・公衆Wi-Fiなど、社外ネットワークの利用が増えます。
この状態は通信経路の安全性や接続設定の不備(例:不要なリモート接続の開放)などにより、思わぬ侵入経路を作ってしまうことがあります。
「従業員は社内にいない」前提で接続の設計や監視の考え方を見直す必要があります。

管理外端末・私物端末(BYOD)がもたらす脅威

テレワークでは業務端末の配布が追いつかず、私物PCや私物スマホで対応している企業も少なくありません。
ただ、端末の管理が統一されていないとOS更新やセキュリティパッチが遅れたり、業務データが私物環境に残ったりして、事故につながりやすくなります。

「本人に悪意がなくても起きてしまう漏えい」が増えるのがこの領域なので、ルール整備と技術対策の両面が必要になります。

フィッシング・マルウェアが狙うリモート環境

リモート環境ではメールやチャットを起点とした攻撃(フィッシング、マルウェア)が特に増えやすい傾向があります。

忙しい業務の中でURL確認や添付ファイルの扱いが雑になってしまう…というのは、誰にでも起こり得ます。
だからこそ「注意しましょう」で終わらせず、感染のきっかけになる弱点がどこにあるのかを把握し、組織として再発しにくい状態に整えることが重要です。

リモートワーク端末・エンドポイントの脆弱性とは

テレワークの場合、社員が日々使うPCやスマホなどの端末=エンドポイントです。ここが弱いとそこから社内環境やクラウドへ影響が広がってしまいます。
ここではまず押さえるべきポイントを解説します。

エンドポイントが攻撃の起点になりやすい理由

エンドポイントはメール・Web閲覧・業務アプリ・クラウドアクセスなど入口が非常に多い場所です。
攻撃者にとってもサーバより先に端末を狙う方が成功しやすいケースがあり、ここで侵入されると社内アカウントの乗っ取りやデータ持ち出しに発展する可能性があります。
「端末は各自が持っているから大丈夫」ではなく、組織としての標準状態を作ることが大切です。

従来型セキュリティが通用しにくい背景

以前は「社内ネットワークの入口を固める」ことで多くの脅威を防げましたが、テレワークの場合は入口が一つではありません。
加えてクラウド利用が増えるほど、社外から業務システムへ直接アクセスする場面が増え、境界防御だけでは見逃しが起こりやすくなります。

エンドポイントの脆弱性を放置するリスク

端末の更新漏れや設定不備が残ったままだと、マルウェア感染やアカウント侵害の被害が長期化しやすくなります。

さらに厄介なのは、被害が出たときに「どこから入られたのか」「どこまで影響が広がったのか」が追いにくい点です。
不安をそのまま放置するのではなく、脆弱性診断で弱点を“見える化”して、対策の優先順位を付けることが、結果的にコストを抑える近道になります。

テレワーク環境で有効な脆弱性診断のポイント

テレワーク時代の脆弱性診断は単にWebサイトだけを見るのではなく「どんな働き方で、どこに接続点があるか」まで含めて設計することが肝です。 ここでは、診断を失敗させないためのポイントをご説明します。

ネットワーク・VPN・クラウド環境の診断

テレワーク環境ではVPN装置やリモートアクセスの設定、クラウドの公開範囲・権限設定などが攻撃対象になりやすいポイントです。

特に、設定変更が積み重なると、意図せず開放されている経路や必要以上の権限が残っていることがあります。
診断では、こうした「つながり」を前提にして、外部から見える範囲・侵入の可能性・設定不備の有無を確認していきます。

端末・リモート接続を含めた診断範囲の考え方

どこまで診断対象にするべきかは、多くの企業が悩むポイントです。
全部やろうとするとコストも期間も膨らむ一方、狭すぎると「本当に危ないところ」が抜けてしまいます。
おすすめなのは、業務で必ず通る経路(認証、リモート接続、クラウド利用、重要データの保管先)を起点に、下記のようなリスクの高い範囲から優先して診断対象を設計する方法です。

診断範囲を決めるときのチェックポイント

  • 社外からアクセスできる入口(VPN、リモート接続、公開サーバ)
  • 業務データが集まる場所(クラウドストレージ、グループウェア、重要DB)
  • 権限が強いアカウント(管理者、経理・人事など)
  • 端末運用ルール(BYOD有無、パッチ適用状況、ログ取得状況)

診断結果を現実的な対策につなげる重要性

脆弱性診断は結果を出すことがゴールではありません。
「何が危ないか」を把握したうえで、修正する優先順位と運用で再発しない仕組みまで落とし込めて初めて効果が出ます。
レポートを受け取ったあとに迷子にならないよう、改善提案や再診断まで含めて伴走してくれる体制かどうかもサービス選定の重要な判断材料になります。

Webアプリの脆弱性診断(SQLインジェクション・XSSなど)を詳しく知りたい方はWebアプリケーションの脆弱性診断とは?|SQLインジェクション・XSS対策も解説をご覧ください。

DIT Securityのテレワーク対応セキュリティ支援

最後にDIT Securityが提供する脆弱性診断サービスのセキュリティ支援についてご紹介します。

テレワーク環境を前提とした診断設計

DIT Securityでは単に診断項目を当てはめるのではなく、テレワーク環境の接続形態や利用サービスを踏まえて診断範囲を設計し、弱点を洗い出します。
「どこが狙われやすいか」「どの入口が業務上重要か」を整理しながら進めることで、無駄なく効果的な診断計画につながります。
初めての診断でも、必要な準備や進め方を分かりやすく共有しながら進行できる体制が整っています。

診断後の改善提案まで含めたサポート体制

診断で指摘された内容をどう直すか、どこから着手すべきかは、現場の状況によって変わります。
DIT Securityでは診断結果の説明だけでなく、改善の方向性を整理し、必要に応じて改修支援や再確認(再テスト)まで含めて検討できるのが強みです。
テレワークだけどセキュリティリスクが心配という方はぜひDIT Securityにご相談ください。

脆弱性診断の詳細は脆弱性診断サービスの詳細ページをご覧ください。

まとめ

テレワーク・リモートワークが定着した今、セキュリティリスクは「社内の外」にも広がり、端末や接続経路、クラウド設定など、見えにくい弱点が生まれやすくなっています。 感覚や不安だけで対策を増やすのではなく、まずは脆弱性診断で現状の弱点を可視化し、対策の優先順位を付けることが大切です。 DIT Securityではテレワーク環境を前提とした診断設計から、診断後の改善提案までを含め、企業の状況に合わせた支援を提供しています。 「どこから手を付けるべきか分からない」「自社の働き方に合う診断範囲を相談したい」と感じた方は、まずは脆弱性診断サービスの詳細をご確認ください。

執筆者情報

大西浩二のプロフィール写真

ITセキュリティ事業部 ソリューションデリバリ部 部長

大西 浩二(おおにし こうじ)

業界歴25年以上。これまで数多くのサーバ構築や運用に携わり、その中でサイバーセキュリティ分野の案件にも豊富な経験を持つ。現在は、製品導入支援や脆弱性診断といった専門性の高い領域を中心に活動。長年培ってきた知識と実績を活かし、企業のセキュリティ課題解決に取り組んでいる。